平成19年9月議会、代表質問<原稿>

質問のまくら

会派「みどりの風」の大條雅久です。(最近読んだ本の一節を紹介)

質問の前に、柴田昌治氏が提唱するスコラ式風土改革の手法で書かれた

日本経済新聞社出版の、元吉由紀子 著 「どうすれば 役所は 変われるか」の一節を紹介いたします。

<引用>

「あなたの自治体に改革は必要ですか」と質問したら、今ならたいていの職員が「はい、必要です」と答えるのではないでしょうか。また、「あなたの役所では改革を行っていますか」と質問したら、これもまた多くの職員が「はい、やっています」と答えるでしょう。それだけ「改革」が、不可欠な仕事の一部になってきているのだと言えます。

しかし、その一方で、「あなたは改革をどれぐらいやっていますか」「あなたは改革をうまく進められていますか」という質問をしてみたらどうでしょうか。これにはすんなりとイエスと回答できる人が、かなり少なくなると予測されます。

それは何故でしょうか。同じ改革という名前がついていても、かつてはあらかじめ課題が決まっていて、どのような手段を講じ、どのような結果を出せばいいのかということが、ある程度単純に予測できる状況にありました。それゆえ、改革も、何をやればいいのか、どうやればいいのかの予測がついて、やった分だけ成果につながることが多くありました。

しかし、・・・<中略>・・・地方分権下時代に対応する改革のあり方については、容易にその方向性や課題、手段、成果を予測できなくなってきています。

これからの時代には、何かの正解があるわけではなく、その地域や組織の特性を持った自分たちなりの仮説を持ってトライし、それを軌道修正しながら現実最適解を導き出していくプロセスをたどる必要があります。

<引用終了>

それでは、通告に従い質問を行います。

1.行財政改革について

市債残高についてお聞きします。

「行財政改革を進めていくべき」といった趣旨の発言を、私自身これまで何度も口にしてまいりましたが、あらためて佐々木市長が考える新居浜市が取り組むべき行財政改革とはどのようなものなのか質問いたします。

行財政改革推進の総論ではなく具体的な事柄を挙げてお答えいただきたいと思います。

たとえば先日の「まちづくり校区集会」でも説明されていた市債残高についてですが、平成18年度決算では8943,235万の市債、つまり新居浜市の借金があるとの事ですが、894億円という額は18年度決算の一般会計、歳入4366,400万の2倍以上。特別会計の収入4271,557万を合わせても、あわせた額を上回る金額です。この市債残額を今後どの様にすべきと市長はお考えですか?・・・適正な市債残高とはいくらを想定されているのでしょうか?

また、いつまでに適正な額にするのですか?

 


定員管理

次に市役所職員の職員数について、市長の考え方をお尋ねいたします。

今日、地方自治の現場には、地方分権を推し進める時代の要請とともに、多様な市民ニーズに適切に対処することが同時にもとめられています。そんな中、簡素で効率的な行政運営を推し進められるかどうかは、市民との協働はもちろん各種団体、地域企業、などとの協力・分担が不可欠と考えます。そして<簡素>であるためには、公務員がするべき仕事かどうかの見きわめが今日的視野でされてしかるべきですし、

<より効率的>であるための職場風土の改善が進められてしかるべきと私は考えています。

そこで質問ですが、市長は市職員の適正人数を何人とお考えですか?

この質問は、「定員管理」の目標値をお尋ねしているのではありません。10年、20年先を見越した佐々木市長のお考えをお聞かせいただきたい。また、正職員以外の臨時職員・非常勤職員の適正人数、正規職員との割合についてはどのようにお考えなのでしょうか?あわせてお答えください。

 


既得権の見直し

次に、先程「職場風土の改善」と申し上げたことに関連いたしますが、本年度の取り組みであるミッション宣言を各部、各課、各係まで読ませていただきました。

皆さんとても真面目に書かれていますし、多分取り組みもそれなりにされていると存じます。しかし、ミッション宣言と謳う取り組みなら

職場風土の改善、改革への意思付けと決意が感じられるものであって欲しいと、感想を持つ市民は、私一人ではないと思います。

職場の中だけでなく、公務員の責務として行政区域である新居浜市全域について、公平・公正のものさしを当てる作業を行い、行政区域内のあらゆる事柄に関して従来の慣行や行政手法・手段について改善・改革の行動を起こしていただきたい。具体的に指摘したい事柄は、私自身がこの5年間で気づいたことだけでも幾つもあります。

あえて一つを上げさせて頂くなら、昭和42831日に出された、

新居浜市監査委員の監査意見書以来、毎年となる40年間にわたり、監査委員から瀬戸寿水道組合に対する行政対応に関して、地方自治法ならびに水道法についての法令違反の指摘を受け続けているにもかかわらず、市民に対する公平・公正を守るという基本に立脚した対応を実践しないままで過ごしてきた、新居浜市行政自身の対応であります。この点につき佐々木市長のお考えをお聞かせ下さい。

 


外郭団体

次に、新居浜市の外郭団体(第3セクター)についてお聞きいたします。現在、新居浜市の外郭団体といえる組織の数と名称、それぞれの団体の役割をお答え下さい。そして、外郭団体の経営見直しといった場合、各団体についてどのような内容をお考えですか?

また、平成18年から3年間の契約で、新居浜市の公の施設に係る指定管理者に、公募によらずに指定された、外郭団体の指定管理に関して、平成20年以降の考え方もあわせてお教えください?

 

補助金制度

次に、公募方式導入による補助金制度を導入して3年目を迎えました。これまでの評価と今後の方針について現在のお考えをお聞かせください。

あわせて、今回7名の補助金公募審査委員が交代期になるとの事ですが、この審査委員の交代と今後の補助金公募制度に関して関連することはあるのでしょうか?

また、「行政改革大綱2007」にある公益信託市民活動推進基金とはどのようなものなのでしょうか?

 


2.長期総合計画について

(1)JR高架事業とJR駅南の面的整備

先の質問でお聞きした市債の残高について考える際、今後の公共事業のあり方、特に土木事業についての検討は欠かせない要件だと思います。

特にJR駅北の区画整理事業に市民からの疑問や批判がある現在、第四次長期総合計画にあるJR予讃線の高架事業、新居浜駅南の面的整備について「次期計画にまかす」といった表現で漫然と進めるのではなく。今こそ、その是非を考え直す時ではないでしょうか。

第四次長期総合計画・後期戦略プラン、都市計画マスタープラン策定時にも私は同様な疑問を申し上げてきました。

結論を申し上げれば、JRの高架事業は、JR新居浜駅の橋上駅舎建設推進と駅東地区のJR線路と道路の立体交差、県道西町中村線のJR線路との立体交差の早期完成を目指す、現実路線にシフトすべき時期と考えるのですがいかがですか?

そしてJR駅前を街の顔と位置づけるなら、JR駅南の街の顔を「森」にしてはいかがでしょうか。これは平成1712月議会で大石議員が発言された「森の駅」構想に同感して発想したものです。

新居浜市は、北に瀬戸内海、南に四国山地と自然に囲まれた地方都市です。しかし、気づいてみると街の中は、緑に囲まれた空間がとぼしく、幹線道路沿いは日本全国何処にでもある外食産業とスーパーマーケット、パチンコ店の看板と店舗が立ち並ぶ、一見派手ですが生活する人間の

個性が感じられない街、町の歴史を感じない街になっています。

車を西に走らせて、西条そして今治とその街並みを眺めても同様です。同じコンビニ、同じ外食店そしてスーパーマーケット、パチンコ店。

街の景観を守ろうという運動がありますが、新居浜市は守るべき景観をこれから作ってゆくことを始めないといけないのではないでしょうか。私は緑と水の森を大事にした街を提案します。

旧別子を詠んだ写真集<森になったまち>とは少し意味合いが異なりますが、自然への回帰の気持ちは一緒と感じています。JR駅南の顔は「森」を目指し、まちづくり・都市計画の柱に「街の中にも木を植えて森と田畑を守ること」を加えませんか?

市長のお考えをお聞かせください。

 


3.安全・安心のまちづくり

ふだん防犯、いざ防災

安全・安心のまちづくりの基本方針に「ふだん防犯、いざ防災!」と言う考え方を加えていただきたい。

「自主防災組織結成率100パーセントを目指す」と聞いても、また、「本年7月時点で校区単位の自主防災組織結成率100パーセントを達成した」と聞いても・・・、頼もしいという感想がわきません、なぜか腑に落ちない気分・・・それはどの様に評価したものか?といった戸惑いを感じます。新居浜市のHPにある自主防災組織結成の手引きには既存の自治会の組織を流用するもよし、別組織でも・・・と一見柔軟な指導が載っていますが、自治会があり、自主防災組織がある。そして子供の安全を目指す<見守り隊>、既存の防犯組織、交通安全推進団体、しかし実体はメンバーにはそれほどの違いが無い。もっとシンプルに進められないものか。役所の縦割り行政が、権限の縦割りがその数だけ団体、組織を増やしてはいないか?

役所の担当分野でそれらしい組織を結成して、目標達成、めでたしめでたしの終りにしてはいないか!

私は自治会もしくは小学校の校区を基本とした地域のコミュニティーが支える基本組織が日常の防犯活動、子供や高齢者への見守り活動を通じて密度の濃いコミュニケーションを図ることが、いざというときの災害に対応できる地域づくりと考えています。いろんな名称の組織を作ることや単一の目的に特化した団体作りは、地域のマンパワーを分散させる弊害が多いと思うのですが、市長はいかがお考えですか?

私の目指す地域力は、現代社会での孤立をなくす「向こう三軒両隣」のコミュニケーション復活と「ふだん防犯、いざ防災」スローガンを掲げたシンプルな地域組織です。


4.環境への取り組みについて

家庭ごみの有料化とごみステーション

家庭ごみの有料化に関して今後の方向をお尋ねいたします。廃棄物減量等推進審議会の平成192月の答申により、指定ごみ袋の販売による家庭ごみの有料化方式が、今後の方向の有力意見になったと受け止めていますが、この方式の場合、現在以上にごみステーションの管理に頭を痛めることになるのでは憂慮しています。

この夏開催された各地区のまちづくり校区集会でも、ごみステーションの管理に関して大いに議論が沸いたと記憶しております。そこで提案なのですが、家庭ごみの収集をステーション方式から各世帯の玄関先で収集する戸別収集方式へ変更してはいかがでしょうか?

もちろん、収集にかかわる経費は多くなることは明瞭ですので、先程の行財政改革推進の立場と、家庭ごみの収集経費という行政コストアップを提案することの関連と私の考え方を説明する必要がありますが・・・

この場では先行して同様な試みを始めた自治体の経験に学べば、家庭ごみの有料化と戸別収集は、セットで行った方がごみ総量の抑制と、

ごみ分別の徹底およびリサイクル率アップに効果があり、かつその効果が継続されており、2年後3年後のリバウンドも少ない結果が残されていることをあげておきます。

つまり、受益者負担とはいえ市民に従来に無い負担を求める以上、目的を達成するに十分な準備と体制をとるべきだと考えるわけです。

ごみステーションから戸別世帯ごとの収集への変更となると、全市一斉というわけには行かないでしょうから収集サイクルの地区別に一部試験実施や収集車の入れない区域は、どうするかといった検討が必要になると思います。これらの検討には是非、各地区の自治会役員の方と話し合い、ごみステーションの管理とは違う形の自治会の関わりを模索していただきたいと考えます。例えば指定ゴミ袋の販売取り扱いや収集業務への協力を通じて自治会活動への経費負担を行うといったことも可能なのではないでしょうか・・・個別具体的な検討は今後の課題とするにしても、世帯ごとの戸別収集についてはコスト計算等これまでにも行政として試算されているのではと存じます。試算の結果はどのようなものだったのでしょうか? お教え下さい。

家庭ごみの収集と自治会の役割に関して、誤解があってはいけないので申し添えておきますが、私は市行政と各自治会の関係は、住民・市民の生活環境を守り、発展させる目標を共有する同等のパートナーであると考えています。

 


5.今後の公民館運営について

公民館ルネサンス

公民館のあり方について現在多くの議論が全国の自治体でされています。公民館が、地域住民の交流・連携の拠点であり、地域の生涯学習の場であることには疑問のないところでありますが、新居浜市が現在推し進めている市民と行政との協働という側面から見た場合、改革・改善の余地があるのではないでしょうか・・・例えば、現在各公民館に配属されている主事・主事補の存在ですが地域の自主性と独自性をより推進する方策として、必ずしも市の職員が担わなくてもよいのではと考えます。

公民館を管理する発想ではなく、活用することを第一に考えれば現在、公民館の運営に携わっている市民や活動の場に利用している市民の自主管理方式を取り入れる公民館があってもよいと思います。高松市では平成184月より旧高松市内の41公民館を「コミュニティーセンター」と名称を変え地域住民による、自主運営・自主管理を始めています。

昨年に続き今年度も、教育委員会が企画した公民館ルネサンスと銘打った研修会で先進的な公民館運営について、いろんな角度からの研修・学習がされたと聞いておりますが今後の公民館のあり方についてどのような検討がされているのでしょうか?お聞かせ下さい。

私はこの事柄について、地域の自主・独立した公民館運営と行政の簡素・効率とをあわせて考えています。参考にお聞きするのですが、現在各公民館に配属の主事・主事補の人件費等の経費は平均で年間いくらでしょうか?

 


6.教育施設の敷地内禁煙

新居浜市内にある教育施設の敷地内禁煙について質問いたします。

平成156月議会におこなった同じ質問から4年以上経過しました。その後も何度かこの事柄の追跡調査といえる質問を続けてきましたので、既に質問の主旨はお分かりかとは存じますが、市内教育施設の敷地内禁煙の実施状況と未実施の施設がある場合の今後の予定をお聞かせ下さい。

また教育施設の中でも、小・中学校に関しては平成19年度全校完全実施との答弁を平成15年に頂いております。小・中学校については敷地内禁煙の実施は完了したのでしょうか?

以上